2014年05月10日

『ウェブとはすなわち現実世界の未来図である』 小林弘人

インターネットが登場して以来、生活は変わりましたが
リアル社会とは別にネット社会がありました。

しかしSNSの登場以来、それは変わりつつあり
ネットとリアルが近くなり、今やネットの価値観である
「いいね!」や「シェア」「オープン」が
現実世界でも重要なポイントとなっている
というのが主流の主張です。

そこにはウェブ2.0以来の「人間中心主義」の潮流があり
ネットだからリアルだからと区別なく
人間力が生き方に表れています。

さらにグーグルプラスや3Dプリンタなどがもたらす
時代への影響を見ながら、そんな未来の時代を
生き抜くためのウェブ的視座を教示します。

ユニークなことに、ここではネットを離れ
リアル社会でどのように痕跡を残すかが強調されています。
ネット的思考をリアル社会に活かす視座です。

インターネットの歴史、現在起きていること、
そして未来をざっと掴み、俯瞰するには
ちょうどいい分量です。
興味のある分野の入り口となるでしょう。


bard_happybird.gif 本書でチェックしたところ
人間の力とハイテクの力は、対立するような概念として捉えられていた。しかしソーシャルメディアの出現によって、ハイテクを使ってアナログな人間力をゴールさせるという方向性がみえてきた。

面白いことに、デジタル上では大型店舗になればなるほど客にそっけなくしていいという方法は働かない。むしろ逆だろう。個人商店並みにサービスとコミュニケーションを手厚くすることで、その店舗は繁盛する。

ヒューマン・ファーストの時代、テクノロジーを用いて販売するものは、もしかしたら”体験”なのかもしれない。

コラボレーション・ライフスタイル
多様化したライフスタイルを軸として、同じ関心を持ったり同じ地域に属する人たちがバーチャルなコミュニティを通じ、モノ、コトの共有をすると同時にコミュニケーションを取り合い、一つの共同体を形成するというものだ。

シェアラブルな世界では、参加者が「何者か」が問われる。それは「実名であれ」ということではない。提供する側にも、される側にも、継続的にその信頼が担保されているかどうかが重要なのだ。

人と人、人と組織、人と国、組織と組織、国と組織、国と国がアイデアをオープンにして共有し、他の人がもつ資源を掛け合わせていくシェアがリアル社会に複製されていくのは、まさにこれからが本番だ。

「オープン」はインターネットの原理にとどまらず、現実世界のさまざまな側面で、その社会の根本原理を覆してしまうほどの力を発揮している。

いかにほかの人の力を借りられるかが、企業においても、個人においてもカギになる。

オープン化の進むウェブ社会では、周囲の人の力を”素敵に借りる”ことがポイントなのだ。

合理主義や効率主義が発達すると、必ずその揺り戻しが起きる。それもまた商業主義に取り込まれていくが、今後はこうしたスロー文化とネットカルチャーがつながって、さらに新しいものが生み出されていくだろう。

7つの視座
1 失敗をしよう。失敗を許そう
2 新しい「希少」を探せ
3 違うもの同士をくっつけろ
4 検索できないものを見つけよう
5 素敵に周りの人の力を借りよう
6 アイデアはバージョンアップさせよう
7 ウェブのリアリティを獲得しよう

ブログを書くだけではなく、リアル社会へもそれを同時に発信していかなくてはダメだということだ。(中略)とにかく痕跡を残すことを積み重ねていき、そしてその過程をすべてオープンにする。

当然ながらほんとうに大切なことはネットには載っていない。

ネットでみつかる情報にはそれほど多様性がなく、多くの話題は数パターンのオリジナルとその劣化コピーに収れんされてしまう。

実際に人に会い、そこでみつけた課題を、ネット的な思考法を活用して解決していく。

自分のリソースをオープンにしたら、次はそれをシェアしていく。その時には欲得を考えず、自分の興味あることや目標を踏まえてただオープンにすればいい。役に立つがどうかを判断するのは自分ではないからだ。特定の誰かにシェアすることから始めてもいい。


bard_happybird.gif 目次
はじめに
第1章 ウェブ2.0以降の世界はこう変わった
第2章 「シェア」が生み出す新しい資本主義
第3章 なぜ日本企業は「オープン」に対応できないのか
第4章 「ウェブをコピーした社会」が向かう未来
第5章 常識の通じない時代を生き抜く「7つの視座」
おわりに







posted by かつき at 16:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 時代を読む | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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