2010年06月09日

『電子書籍元年 iPad&キンドルで本と出版業界は激変するか?』 田代真人

今年、いちばんの話題といえばiPadですが
本好きとしては、これから本がどのように変わっていくのが
とっても氣になります。

今までの電子書籍の変遷や売れ行き、
そしてキンドルやiPadがどのように優れているか、
あるいは問題点

わかりやすく書いているのが本書です。

電子書籍は確かに今までもあり
それが売れていないというのもわかっていましたが
どうして売れないのかが、すっきりとわかりました。

電子書籍になっても採算を取るには
価格がそれほど下がらない理由も
数字をあげて説明されています。

これからビジネスとして電子書籍を考えた場合、
出版社、編集者、印刷会社、取次会社、書店が
業態変革していく
のは間違いないのですが
それと同時に読者としては
どの端末(iPadがいいのか、キンドルがいいのか
あるいは日本独自の優れた端末がでてくるのか)を
見極める必要があると感じました。

いずれにしても今年を元年として
3〜5年くらいのあいだに
おそらく本を端末で読む時代になるでしょうね。

bard_happybird.gif 本書でチェックしたところ
ネットはいままでの業界から特権を解き放った。特権のうえでコンテンツを制作していた人々は、玄人はだしのアマチュアたちに真剣勝負をしかけられるのだ。これはいままでの”プロフェッショナル”が、限られた読者の時間を奪い返すために、純粋に闘わなければならないということを意味する。

古代エジプトでのパピルスの出現以来、紙は情報を入れる”器”であり続けた。今回の騒動は、その器として紙以上のものが出現したのではないかという人々の期待と想いが原点になっている。

iPhoneやiPadは、ユーザーがダウンロードしたアプリケーションや電子書籍までも削除できる機能を持っている。

当初の購入者はほぼiPhone所有者と考えられる。

ターゲット読者がeブックリーダー所有者であり、彼らが確実に欲しくなる、買いたくなる企画が、ここ数年の黎明期にあたる電子書籍には必要だ。また、ときに動画を入れたくなるようなマルチメディア的な展開をも企画できる編集者が必要になってくる。

大手出版社にとっては再構築という意味でリストラチャリングは必須かもしれない。

電子書籍の制作に発生しない固定費は、印刷・製本費のみ。もちろん在庫を保管する倉庫代もかからないが、印刷・製本費ほどではない。また変動費である書店と取り次ぎ会社へのロイヤリティは必要なくなるが、逆に配信・決済費がかかる。 アップルやアマゾンに支払う30%という手数料である。

電子書籍ビジネスは初期のアプリケーションビジネスと同じなのだ。開発に知恵は必要だがお金は必要ない。頭脳にあふれるコンテンツをアプリケーションや電子書籍に落とし込む。限りなくコストがかからないビジネスである。

これからの電子書籍は、その雑誌に広告主が広告を出したくなるほどの大きな価値をもった強力なブランディングが必要になる。


bard_happybird.gif 目次
はじめに
第1章 ”iPad&キンドルの衝撃”は本当にあるのか?
第2章 これまでの出版とこれからの書籍
第3章 ターゲット読者の所在を正確につかむ
第4章 売れるものをつくるか、つくったものを売るか?
第5章 儲かるビジネススキームを構築する
第6章 だれもが書籍を出版できる時代
おわりに

田代真人
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posted by かつき at 12:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 時代を読む | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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