2009年09月12日

『堂島出世物語』 富樫倫太郎

堂島シリーズ3作目ですが、
このシリーズは神の視点で書かれていましたっけ?
全然記憶にないのですが、
主人公以外の人の心理まで記述が及び、
それも同情や、親の切ない心情なので
感情が話を引きずり、鬱陶しい。

それ以外は、いつものように少年が
才覚と運で立身出世していって、頼もしい。

前回までは吉左衛門が米相場で成功をつかみましたが、
今回は、吉左衛門がまだ山代屋の丁稚の頃、
丁稚頭をしていた百助の息子が主人公。

意地悪な百助は山代屋から下働きのお新と
駆け落ちするのですが、その後もパッとせず、
息子の万吉にも愛想を尽かされるくらいの怠け者。

娘が生まれた日に、百助は堀で溺れて死んでしまいますが、
8歳の万吉に一家の家計がのしかかります。

彼は青物の笊振(江戸なら棒手振)で
一人前以上の稼ぎをあげ、
午後からは米相場に顔を出し、独学しています。
そんな彼に目をつける人も出てきます。

やがて縁あって、川越屋の籐兵衛によって
川越屋に丁稚奉公に上がりますが、万吉は15になっています。

吉左が16歳で丁稚になりましたので、同じ展開かと思えば、
吉左が優等生なら、万吉はきかん気の強い小僧。
売られた喧嘩を買わずにはいられません。
丁稚奉公時代の理不尽さに
どうやって彼が戦いを挑んでいくのかが、読みどころです。

さらに最後は大相場を賭けることになり、
前作2作での、あの緊張感が蘇ります。
無茶でもなんでも、やっぱり立身出世はおもしろい。

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富樫倫太郎
☆☆☆☆
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posted by かつき at 13:31| お仕事小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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